遺品整理の基礎知識

生前整理とは?遺品整理との違い・やり方・デメリットを解説

自分が老衰していたり病気で体が弱ったりしているなら、自分の身辺について考えることも多くなると思います。

今では「終活」と言われる言葉も認知されるようになっており、自分が亡くなった後に遺族の方が困らないように取り計らうことが大事です。

終活の際は生前整理をすることになりますが「生前整理とは?」「どんなやり方があるの?」と疑問を感じる部分もあると思います。

そこで、生前整理をスムーズに行うための方法と疑問の解消について紹介していきます。

生前整理とは何?

「生前生理とは何か?」と内容がよく分からない人もいるでしょう。

生前整理とは自分が元気なときに遺族で自分の相続財産を争うことが無いように準備しておくことです。

自分が何も遺産などについて説明せずに亡くなってしまうと、残された遺族が財産分与の際に揉めてしまうことがあります。

また、自分の意思に沿った財産相続とならない場合があります。

相続財産は、遺書などで自分の希望を書いていないなら法律に沿って処分や相続がされます。

そのため、生きている間に自分の財産に関して意思表示しておくことが大事です。

生前整理しておくことで、突然亡くなってしまうことになっても自分の意思によって処理することができ、遺族間のトラブルも防ぐことができます。

生前整理と遺品整理の違い

生前整理は遺品整理と同じように思えますが、明確な違いがあります。

生前整理は自分が生きている間に自分で遺品整理を行うことですが、遺品整理は自分が亡くなった後に遺族が行う作業です。

また、生前整理は自分の意思で行うことができますが、遺品整理は自分の意思に関係なく遺族や専門業者で遺産について相談します。

生前整理の方が自分の意思を反映させることができるため、遺品整理されたくない場合は生きている間に相続などを考えておくことが重要です。

生前整理が必要な理由

生前整理は自分が生きている間に財産や持ち物を整理することですが「何で生前整理をする必要があるの?」と理由を明確に知っておきたい人もいるでしょう。

生前整理をするのは、以下のような理由があるためです。

家族の負担を軽減するため

自分が亡くなった後は残った遺族が葬儀や行政の手続き、遺品整理を行わなくてはいけません。

特に、行政の手続きと遺品整理は時間がかかり、故人の遺言書などが無い場合は遺族たちで残ったものを処分すべきか、相続すべきか決定する必要があります。

故人が残したものが多いなら、処分するだけでも肉体的にも精神的にも負担がかかり、専門業者に依頼するなら費用がかかります。

自分が亡くなると遺族に大きな負担がかかるため、生前整理をして自分で必要なものを選別しておくなら、負担軽減させることが可能です。

家族の負担を軽減させるため、要らないものを前もって処分するようにしましょう。

自分の心情も穏やかになる

生前整理を行うなら、自分の心情も穏やかにできます。

生前整理をして必要なものと不要なものを分けることによって、自分の家の中をすっきりさせることが可能です。

また、どのように遺産を分けるべきなのか前もって考えておくことで、遺族に納得してもらうことができます。

そうすれば、自分が亡くなった後もトラブルが発生する心配はしなくて済みます

余計な心配を負わなくていいので穏やかな老後を送ることができるでしょう。

生前整理はどのタイミングで行う?

生前整理を行うときはタイミングが重要です。

生前整理は自分が元気な時しか行うことができないので、体調が悪くなる前に行う必要があります。

人は70歳を超えると自分の体調が変化しやすくなり、体が急に不調になることがあります。

そのため、自分の体が元気でも70歳を超えたなら生前整理を始めていくのがおすすめです。

体に不調の傾向がある人は、年齢に関係なく生前整理をしておいた方がスムーズに進めることができるので、考えておきましょう。

生前整理の具体的なやり方とコツ

生前整理を行う際はやり方とコツを確認しておくことが大事です。

どのようなやり方で生前整理を行っていくことができるのか進め方を紹介しましょう。

財産目録を作成する

まずは財産になりそうな不動産や資産を書き出して「財産目録」を作成します。

財産目録は遺言書としての効果もあるため、遺産の確定をしておきたい時に利用できます。

資産は自分の持っている全てのものであり、例えば、現金の他に不動産や有価証券、骨董品なども記載します。

借金がある場合はその金額も記載しておく必要があるので、ローンなどが残っているなら記載しておきましょう。

必要なものと不要のものを分ける

財産目録を記載したなら、次は必要なものと不要なものを分けていきます。

ここで大事なのは不要なものを処分する際の方法です。

不要なものはゴミとして処分するときに自治体の許可が必要な場合もあり、手続きが必要になります。

もし、処分する量が多いなら業者に依頼することも検討すべきです。

買取りなどで費用を支払わずに処分できる場合もあるため、考えておきましょう。

デジタルのものも対処する

今ではネットを利用して定期購入や有料サービスをすることも可能です。

もし、パソコンなどでサービスを利用しているなら、それらも解約または家族にどんな契約をしているのか伝えておくことが大事です。

何もしないままだと、残った遺族は知らない内に毎月費用を支払うことになります。

パスワードやIDを残しておき、要らないデータは消去しておきましょう。

生前整理を行う際に気を付けるべきこと

生前整理をするときは注意しておくことがあります。

それは貴重品の保管場所はまとめること、そして全てを1度に行おうとしないことです。

銀行口座や不動産の登記、また印鑑や必要書類などは適当に保管してバラバラになると、遺族が見つけ出す際に手間がかかります。

大事なものはまとめて1つに置いておき、セキュリティ対策として金庫などに保管しておくのがいいでしょう。

また、全てを1度にやろうとすると疲れてしまい、やる気を無くしてしまいます

計画を立てて少しずつ身の回りを整理するなら、負担も軽減されるので慌てて行いようにしましょう。

生前整理を自分で行うデメリット

生前整理を行う際のデメリットは手間と労力がかかることです。

生前整理は直ぐに行うことができず、必要なものと不要なものを分ける際には時間と労力がかります。

そのため、高齢になってからすると体に負担がかかることが予想されます。

いろいろ物が出てきた時に捨てるかどうか迷ってしまうと、計画的に生前整理ができないこともあります。

自分で行う場合には、かなり疲労感が溜まってしまうことになるでしょう。

生前整理をプロの業者に頼んだ場合の費用と相場

生前整理は業者に依頼することが可能です。

もし、自分で行うことが難しいなら遺費用がかかったとしても依頼をした方が負担を軽減できるのでおすすめです。

ただ、プロの業者に依頼するときは費用と相場の確認を行う必要があります。

生前整理の相場は部屋の大きさで価格が違い、例えば2LDKほどなら13万円程度の費用がかかり、4LDKなら23万円ほどの費用が相場となります。

ただ、業者によって費用は違いが生じるため、何社か見積もりを取って確認するのがいいでしょう。

まとめ

生前整理をしておくことで、自分の意思によって遺族に相続させるものを選択することが可能です。

ただ、生前整理は体力面などのデメリットもあるため、ポイントを押さえて行動することが大事です。

生前整理する際は、プロの業者への依頼も併せて自分に合うやり方を選ぶと良いでしょう。

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